建物滅失登記を自分でおこなう際の必要書類は?流れやポイントも解説

土地家屋調査士などの専門家に依頼すると数万円の費用がかかりますが、正しい手順と必要書類さえ把握していれば、ご自身でも数千円で申請することが可能です。
本記事では、建物滅失登記を自分でおこなう際に、法務局や業者から入手すべき必要書類のリストから申請完了までの流れに加えて、失敗しないための注意点についても解説します。
解体にかかる費用を少しでも節約したいと考えている方や、初めてご自身で手続きをおこなうことに不安を感じている方は、ぜひご参考になさってください。
- この記事の要点
- Q:滅失登記に必要な書類は何ですか?
- A:登記申請書に加え、解体業者が発行する取毀証明書とその印鑑証明書が必須になります。
理由は、建物が確かに取り壊された事実と、証明書の真正性を法務局が確認するためです。
住宅地図や現地写真を添えると補正を防ぎやすく、事前確認が大切です。
建物滅失登記を自分で申請する際の必要書類

建物滅失登記に必要な書類には主に、登記申請書や解体業者から受け取る証明書などがあります。
まずは、自分で申請する場合の必要書類について解説していきます。
登記申請書の記載内容
建物滅失登記の申請書は、法務局の窓口で受け取ることができるほか、法務局の様式をダウンロードして自宅で作成することも可能です。
いずれの場合も、記載内容に不備があると補正が必要になるため、ポイントをおさえて丁寧に作成しましょう。
まず、「登記の目的」には「建物滅失」と記載し、「添付情報」には「取毀証明書」など、提出する書類の名称を明記します。
「登記の原因」については、建物取り壊し証明書に記載されている「取り壊し年月日」を記載します。
また、申請人の氏名・住所・連絡先は読みやすく記載し、忘れずに認印で捺印することが大切です。
建物の表示欄については、手元の登記事項証明書を確認しながら、所在・家屋番号・種類・構造・床面積を一字一句間違えないよう慎重に転記しましょう。
取毀証明書と印鑑証明
取毀証明書は、業者が解体の事実を証明する重要な書類です。
以下の項目が、登記事項証明書と一致しているかよく確認しましょう。
●建物の所在および家屋番号
●解体完了日
●所有者名
また、業者の本店所在地・商号・代表者氏名が記載され、実印が押されているかもチェックが必要です。
あわせて添付する印鑑証明書は、その実印が正式なものだと証明するための資料であるため、最新のものを用意するようにしましょう。
解体業者の資格証明書
解体業者が法人の場合、代表権限を証明するために「代表者事項証明書」や「履歴事項全部証明書」が必要です。
これらは、会社の登記内容と代表者名を確認できる資料となります。
なお、申請書に13桁の法人番号を正確に記載すれば、原則として添付を省略できる可能性があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
個人事業主の場合は資格証明書が不要ですが、代わりに住民票などが求められるケースもあるため、管轄の法務局へ問い合わせてみてください。
住宅地図と現地の写真
住宅地図や現地写真を提出しておくと、担当者が現地の場所や状況を把握しやすくなり、手続きがスムーズになります。
住宅地図は市販の地図や地図サービスを印刷し、対象地を赤枠で囲み、近隣の目印も記載するとわかりやすくなります。
また、現地写真は更地の状態がわかるよう、隣家や道路、電柱などが写る位置から、境界が確認できるよう複数枚撮影しましょう。
あわせて、書類一式は申請書を一番上にして左側を留め、整えて提出します。
原本を手元に残したい場合は、コピーを添えて原本還付の手続きをおこなうと、後日の確認にも便利です。
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滅失登記の申請から完了までに必要な手順の流れ

前章では、必要書類について述べましたが、実際にどのような手順で進めれば良いのか気になりますよね。
ここでは、申請から完了までの流れについて解説いたします。
法務局への申請方法
申請先は、建物の所在地を管轄する法務局となるため、事前にホームページや電話で確認しておきましょう。
申請方法は「窓口持参」と「郵送」の2つがあり、窓口であれば不明点をその場で確認しながら手続きを進められます。
一方で、郵送の場合は左綴じにした申請書一式にくわえ、返送先を記載した封筒と切手を同封してください。
提出前には、署名押印の有無や書類の並び順、連絡先に誤りがないかを必ず確認しましょう。
原本還付を希望する書類がある場合は、コピーに「原本と相違ない旨」を記載し、他の書類とまとめて綴じておくことが大切です。
審査期間と補正対応
申請後の審査期間は、1週間から10日が目安ですが、混雑状況によって前後することがあります。
そのため、解体後の予定には余裕を持ってスケジュールを組んでおくと安心です。
書類に不備がある場合は「補正」の連絡が入り、通常は電話で修正内容の指示があります。
指示に従い、該当箇所の修正や不足書類の追加提出を落ち着いておこないましょう。
軽微な修正であれば資料を確認しながら対応でき、不明点は担当者に相談すればスムーズに完了します。
登記完了証の受取り
審査が無事に完了すると、「登記完了証」が交付されます。
受け取り方法は、窓口受取りと郵送のいずれかから、都合の良い方法を選びましょう。
窓口で受け取る場合は本人確認書類を持参し、郵送の場合は申請時に返送用封筒を提出しておきます。
完了証が届いたら、建物が正しく「滅失」として処理されているか内容を確認してください。
なお、必要に応じて登記事項証明書を取得し、関連書類とあわせて大切に保管・共有しておくと安心です。
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建物滅失登記を自分でおこなうポイントと注意点

ここまで、建物滅失登記の手続きの流れを解説しましたが、申請にあたって注意すべき点もおさえておきましょう。
最後に、自分で滅失登記する際のポイントについて、解説していきます。
申請期限と過料の注意
建物を解体または焼失した場合、原則として1か月以内に滅失登記を申請する必要があります。
そのため、期限を過ぎないよう、解体完了後はできるだけ早めに準備を始めると安心です。
申請が遅れると、「過料」が科される可能性があるため注意しましょう。
やむを得ない事情で期限内の申請が難しい場合は、早めに管轄の法務局へ相談することが大切です。
解体後は他の手続きも重なりやすいため、書類作成だけでも先行して進めておくと余裕を持って対応できます。
手続きにかかる費用
滅失登記は登録免許税が不要なため、申請そのものに大きな費用はかかりません。
主な出費は、証明書の取得手数料や郵送費、法務局へ出向く際の交通費などです。
これらを合計すると、目安としては1,000円〜3,000円程度に収まるでしょう。
なお、証明書の取得は平日におこなうことが多いため、他の用事とあわせて済ませると効率的です。
郵送申請では封筒や切手を事前に準備し、解体費用は補助金やキャンペーンの活用も検討してみましょう。
相続人が申請する方法
建物の名義人が亡くなっている場合でも、相続人が申請人となって手続きを進めることが可能です。
その際は、自身が相続人であることを証明するために戸籍謄本などを用意し、申請書に記載しましょう。
複数の相続人がいる場合でも、代表者1名で申請することができます。
なお、戸籍の束を持ち歩くのが大変な場合は、「法定相続情報一覧図」を利用すると確認作業がスムーズになります。
また、相続関係や名義の状況が複雑な場合は、法務局で必要書類を確認しながら進めましょう。
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まとめ
建物滅失登記を自分で申請するには、登記申請書や解体業者の取毀証明書、印鑑証明書などの書類を揃え、記載内容を登記事項証明書と正確に一致させる必要があります。
管轄の法務局へ窓口または郵送で申請すると、数日から2週間程度の審査を経て完了証が交付されますが、不備があった場合は指示にしたがって補正の対応をおこないます。
解体後1か月以内の期限を過ぎると過料の恐れがあるため、1,000円~3,000円程度の費用を準備し、相続人による申請方法も確認して早めに着手すると良いでしょう。
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